「深く息を吸いにくい」
「呼吸が浅く、息苦しさを感じる」
「首や肩がいつも張っている」
このようなお悩みはありませんか?
息苦しさを感じると、無意識に首や肩に力が入り、少しでも呼吸を楽にしようと身体を動かすことがあります。
一方で、首や肩周辺の筋肉は呼吸を補助する働きにも関わっています。そのため、呼吸の状態と首・肩の筋肉の働きは、切り離して考えられないことがあります。
ただし、息苦しさの原因は一つではありません。呼吸器や循環器の病気などが関係する場合もあるため、身体の筋肉や姿勢だけで原因を決めつけないことが大切です。
今回は、息苦しさを主なお悩みとする方の身体を確認した際に、顎の動きや首の筋肉にどのような特徴が見られたのかをご紹介します。
目次
顎の動きと首の動きには関係がある?
今回確認したのは、顎が右側にずれており、右方向への顎の動きにも制限が見られたケースです。
顎を動かすときには、顎関節や咀嚼筋だけでなく、舌骨や首周辺の筋肉も関わります。
例えば、顎二腹筋や舌骨周辺の筋肉は、顎の動きや嚥下などに関係しています。また、首の筋肉は頭の位置を保ち、頭部と身体のバランスを調整する働きを担っています。
顎の動きに制限がある場合、顎だけを確認するのではなく、首の動きや筋肉の緊張も合わせて評価することが重要です。
今回のケースでは、顎を左方向へ誘導して約1分保持した後、顎を前に出す動きと口を開く動きを確認しました。その結果、首の可動域に変化が見られました。
これは、顎の位置や動きと首の運動が、何らかの形で関連している可能性を考える材料になります。
ただし、この変化だけで顎のずれが首の不調の原因だったと断定することはできません。
首の筋肉の状態も確認しました
顎を右方向へ動かしにくい状態に加え、首周辺の筋肉も確認しました。
今回、評価と施術の対象としたのは、次の筋肉です。
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胸鎖乳突筋:頭を回したり、傾けたりする動きに関わる筋肉
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頚長筋:首の深部にあり、頸椎の安定や屈曲に関わる筋肉
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広頚筋:首の前面を覆い、表情や口周辺の動きにも関わる筋肉
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斜角筋:首を動かすほか、呼吸を補助する働きにも関わる筋肉
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顎二腹筋・舌骨周辺の筋肉:顎の動きや嚥下などに関わる筋肉
これらの筋肉は、それぞれ異なる働きを持ちながら、頭部や顎、首の動きを支えています。
特に斜角筋などは、呼吸の際に働く補助呼吸筋として知られています。呼吸が苦しいときには、首や肩周辺の筋肉の活動が増える場合があります。
ただし、筋肉が硬いから息苦しくなるとは限りません。息苦しさによって筋肉に負担がかかっている可能性も考えられます。
そのため、筋肉の硬さだけを原因と判断せず、顎の動きや首の可動域など、複数の項目を合わせて確認していきます。
首の深部の筋肉を支える力もチェック
今回の評価では、仰向けの状態で上部頸椎を屈曲させ、その姿勢を維持できる時間も確認しました。
保持できた時間は約5秒でした。
この検査では、首の深部にある筋肉を含め、頭部や頸椎を一定の位置に保つための運動制御を確認します。
ただし、保持時間だけで筋力不足や特定の筋肉の機能低下を断定することはできません。痛みや疲労、検査方法、姿勢などによっても結果は変わります。
大切なのは、一つの検査結果だけで判断するのではなく、首の可動域や顎の動きなどと合わせて、身体の状態を総合的に評価することです。
顎だけでなく、身体全体の状態も確認
身体は、顎や首だけで独立して動いているわけではありません。
姿勢を保つためには、骨盤や股関節、下肢なども協調して働いています。
今回のケースでは、左仙腸関節と右大腿直筋についても確認しました。
仙腸関節は骨盤を構成する関節の一つで、大腿直筋は股関節や膝関節の動きに関わる筋肉です。
これらの部位に着目することは、身体全体の動きや姿勢を評価するうえで役立ちます。
ただし、骨盤や股関節の状態が息苦しさに直接つながっているとは限りません。顎や首の状態との因果関係についても、現時点では慎重に考える必要があります。
当院では、気になる部分だけを見るのではなく、必要に応じて身体全体の動きも確認しながら、施術方針を検討しています。
顎の動きを整えるためのリハビリ
施術後のセルフケアとして、顎の動きを確認しながら行う運動も取り入れています。
今回のケースで実施した運動は、次の3つです。
1.顎の左右への側方運動
口を軽く開くか、楽な位置に保ちながら、顎を左右へゆっくり動かします。痛みや引っかかりが出ない範囲で行います。
2.顎の前突運動
顎を前へゆっくり動かし、無理なく元の位置へ戻します。首や肩に余計な力が入らないように意識します。
3.顎を前へ動かす筋肉の等尺性運動
顎を前へ動かそうとする力を軽く入れ、実際には大きく動かさずに保持する運動です。今回の評価・運動では5秒間を5回行いました。
これらは顎の運動機能を確認・練習するための方法です。顎関節の状態や痛みの程度によって適切な運動は異なるため、無理に動かしたり、痛みを我慢して続けたりすることは避けましょう。
また、顎の運動によって息苦しさが改善すると一律に言えるわけではありません。症状の変化を確認しながら、必要に応じて医療機関への相談も検討します。
息苦しさがあるときに大切なこと
息苦しさは、筋肉の緊張や呼吸の仕方だけでなく、さまざまな原因によって起こります。
突然の強い息苦しさ、胸の痛み、冷や汗、意識が遠のく感じなどがある場合は、整体で様子を見るのではなく、救急要請を含めた速やかな医療対応が必要です。
また、息苦しさが続いている場合や、以前より悪化している場合も、まず医療機関で原因を確認することが大切です。
そのうえで、医療機関での評価と並行して身体の動きや筋肉の状態を見直すことが役立つ場合もあります。
八王子で首肩こりや身体の動きが気になる方へ
息苦しさや首肩こりがあると、つい気になる部分だけに目が向きがちです。
しかし、顎の動き、首の可動域、筋肉の働き、姿勢などを確認すると、これまで気づかなかった身体の特徴が見つかることがあります。
当院では、症状だけで原因を決めつけず、身体の状態や検査で確認できた変化を大切にしながら施術を検討しています。
首や肩のこり、顎の動かしにくさ、身体の動きについて気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
※整体は医療機関での診断や治療に代わるものではありません。息苦しさが主な症状の場合は、まず医療機関で原因を確認することをおすすめします。


