「家事は休みながらでないとできないんです。」
そうおっしゃった40代女性の患者さん。
腰痛、右脚への放散痛、股関節の違和感、慢性的なだるさ。
病院では「脊柱管狭窄症かヘルニアかもしれない」と言われ、ブロック注射も経験。しかし体調はむしろ不安定に。
今回は、“痛みの原因”を追うのではなく、身体がなぜ回復できなくなっていたのかを整理した症例です。
症状の背景
・4年前から腰痛
・今年1月から右下肢への放散痛
・家事は途中で休まないと動けない
・呼吸が浅い
・左股関節の不安定感
・更年期症状、胃腸不調、冷え、めまい、不眠など多数
既往歴には、難産と産後の骨盤トラブル。
さらにコロナ禍での離婚による強い精神的ストレス。
身体は長年、緊張状態のままでした。
検査で分かったこと
検査では
・腰椎の過屈曲
・呼吸の浅さ
・左腸腰筋の機能低下
・右優位の股関節バランス
・左肩外転制限
画像所見よりも目立ったのは、呼吸と骨盤周囲の機能不全でした。
特に左腸腰筋がうまく働かないことで、
腰椎に過剰な負担が集中していました。
なぜ回復できなかったのか
この方の身体は
「壊れている」のではなく
「力の入れ方を忘れている」状態でした。
長期ストレス
↓
呼吸が浅くなる
↓
横隔膜が硬くなる
↓
骨盤と股関節が不安定
↓
腰椎が代償して働き続ける
このループが続いていました。
施術の方針
強い刺激は行いません。
・横隔膜の調整
・仙骨の微調整
・左腸腰筋の促通
・脊柱のバランス再構築
施術後、
「立っているのが少し楽です」
その一言が出ました。
大きな改善ではありません。
でも“身体が反応した”ことが重要です。
目標は「完治」ではなく
この方の目標は
「家事を休まずにできる身体」
そこで当院では
まず“5分楽になる身体”を目指します。
身体は急に変えません。
安全だと認識してから、ゆっくり変わります。
まとめ
症状が多い方ほど、原因は一つに集約できます。
この症例では
呼吸と骨盤機能の破綻が、全身症状の土台でした。
身体は壊れていません。
順番を整えれば、ちゃんと戻ろうとします。


