「検査では異常がない。でも、めまいが続く」
この言葉は、近年とても増えています。今回ご紹介するのは、病院での検査では明確な異常が見つからず、仕事には支障がないものの、日常生活と人との関わりに不安を感じていた方のケースです。個人が特定されないよう情報は一部抽象化しています。
本ケースは、自律神経・姿勢・既往歴・心理的ストレスが複雑に絡み合った典型例でした。
来院時の主訴と背景
主訴は「めまい」と「全身の痛み」。特に首・肩の緊張感が強く、めまいは夏頃から出現し、本人の体感では最大レベルに近い状態でした。
副次的に、不眠・冷えといった自律神経症状も併発。睡眠時間は床に入っている時間を含めても約5時間、そのうち熟睡できている感覚は3時間程度で、中途覚醒を繰り返していました。
性格傾向としては、不安感が強く、物事を先回りして心配しやすいタイプ。家族関係、とくに身内との関係性が強いストレス源となっており、ストレスレベルは本人評価で最大値でした。
一方で、ガーデニングという明確なストレス解消手段があり、自然に触れている時間は症状がやや軽減するとのことでした。
既往歴と身体的特徴
このケースで重要だったのが既往歴です。
過去に乳がんの手術を受け、右腋窩リンパ節を切除。その後、変形性股関節症により右股関節に人工関節を挿入しています。
この影響から、睡眠時は無意識に左側を下にした横向き寝が習慣化。身体の使い方・重心の偏りが長期間固定されていました。
体温は36.4度と一見正常範囲ですが、末端冷えを強く自覚しており、循環系・自律神経系のアンバランスが疑われました。
検査と評価
一般的なめまい誘発テスト(仰向けでの頭位変換、座位での回旋負荷)はいずれも陰性。
しかし、片脚立位では右脚支持で明らかなふらつきが出現。これは内耳単独ではなく、体性感覚・姿勢制御系の問題を示唆します。
脊柱評価では、上部胸椎の強い硬化を確認。
骨盤帯は右回旋位で、人工股関節側の寛骨が挙上し、体幹は左へ側屈した代償姿勢を取っていました。
この姿勢は、頸椎から内耳への血流・神経伝達に慢性的な負荷をかけやすい状態です。
整体的な見立て
本ケースを一言で表すなら、
「構造的アンバランス × 自律神経過緊張 × 心理的ストレスの三重構造」
です。
特に重要だったポイントは以下の通りです。
・上部胸椎の可動性低下による呼吸の浅さ
・頸椎〜環椎の緊張による前庭系への影響
・骨盤回旋と足部支持不安定による姿勢制御低下
・長期ストレスによる副交感神経の働きづらさ
これらが単独ではなく、連鎖的にめまいを慢性化させていました。
施術内容
施術は「強い刺激で変える」ことはせず、「安全に神経が切り替わる環境を作る」ことを最優先に構成しました。
・脊柱(特に上部胸椎)の可動性回復
・頸椎・環椎の微調整
・耳介へのアプローチによる前庭反射の調整
・胸鎖乳突筋の緊張緩和(左右とも弱化傾向)
・右優位に圧痛の強い仙腸関節への調整
・後脛骨筋、足趾MP関節の可動域改善
足部の感覚入力を整えることで、脳が「立っていて安全」という情報を再学習しやすくなります。
施術後の変化
初回施術後は、めまいそのものが即消失するというより、「首・肩の重さが抜け、呼吸が深くなった」という反応が中心でした。
これは自律神経症状では非常に重要なサインです。
数回の施術を重ねる中で、
・めまいの頻度低下
・不安感の軽減
・夜間覚醒の回数減少
といった変化が段階的に現れてきました。
考察:なぜこのめまいは続いていたのか
このケースでは「異常がない=問題がない」わけではありませんでした。
構造の歪み、過去の手術による防御反応、長期ストレスによる神経の過敏化。
これらは画像検査には映りませんが、身体の使い方には確実に痕跡を残します。
めまいは「耳の問題」だけでなく、「全身の安全感覚の乱れ」として捉える必要があります。
同じような症状で悩んでいる方へ
・検査では異常がないと言われた
・薬を飲んでも不安が残る
・めまいが人との関わりを怖くしている
こうした方は、自律神経と姿勢の両面から身体を見直すことで、回復の糸口が見える可能性があります。
もし同様の症状でお悩みでしたら、一人で抱え込まず、一度ご相談ください。身体の声を丁寧に読み解くことから始めていきます。
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当院は八王子駅から徒歩4分の整体院。通常のマッサージと違ってソフトな刺激も取り入れていますので安全に身体全体を整える事ができます。あらゆる身体の症状は身体の循環が悪くなって起こる事が大半です。身体を整える大切さを多くの患者さんに実感して頂きたいと思っております。症状の改善を考えている方はお気軽にお問合せください。
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